汚れた街の汚れなき天使
「俺、外しましょうか?」
一通り事件のいきさつと、今の近況と、まりあのこれまでを語ると時間はすでに夕方。
……ま、喫茶店ぐらいあるだろう。
あとは二人の問題だしなぁ。俺が立ち入る問題じゃない。
ぶらぶら時間を潰して帰ると
「お帰り!!」
いつもと変わらない笑顔でまりあが立っていた。
「大丈夫か??」
「うん」
その返事もいつも通り、そう思いたかったけどまりあは少し困っている。本人は顔や態度に出してるつもりは無いだろうけど、俺には分かった。
ちょっとだけ……嫌な予感。