汚れた街の汚れなき天使


そのまま夏が来て、暇な俺は会社の連中とBBQに行ったり、先輩の家で口が達者になった桃子と遊んだり。



「あんまり触んなよ?桃子は俺と結婚すんだからよ」



「はいはい、わかってますよ」



幸いにも桃子は眞子さんに似て可愛らしく育っている。大きくなって彼氏なんて出来た日には大変だろうな。



凄い勢いで反対しそうだし。



だけど、この人に会わなかったらまりあにも逢わなかったんだよなぁ……と思うと恩人、なのか??口が裂けてもそんな事言えないけど。





豪快さは年々増していくけど、反比例するように帰宅時間は早くなっていく。




「この間ね!ケーキ買って帰ってきたのよ!?」



眞子さんがこっそり打ち明けた時は笑ったっけ。似合わな過ぎて。






あぁ、平和って素晴らしい。




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