汚れた街の汚れなき天使



帰るか。



そう決めて廻れ右した瞬間。





「おはようございます♪調子はどうですか??」









俺に……聞き分けられないと思う?



いくら遠くの老人に語りかけた声だって、いくら大人びていたって、忘れるもんか。




愛する人の発する声を。






……確信を持って俺は声のした方を振り返った。






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