汚れた街の汚れなき天使


って早くないですか??



昼飯を食っていた近所の蕎麦屋を出るとすぐに携帯が震えた。




まさか……ね??


でもこんな俺にメールをよこすような物好きは数人しか知らないし。



携帯を開くと文字が浮かんでいる。



受信メールあり 2通



1通は妹の愛美、もう1通は……キミだった。



愛美から見るか。



件名:お迎えヨロシク☆

本文:今日合コンになったから帰り迎えに来て!!



さすが10代。

週の半ばに合コンなんて俺にはもう無理かも……。



面倒だけと可愛い妹の為、痴漢にでもあったら困るから「わかった」と短いメールを返す。




問題はこっちのキミからのメール。


開くのがこんなに怖いなんて思わなかった。


もし、迷惑とか書いてあったらどうしよう??なんて余計な不安がよぎってなかなかボタンを押せない情けない俺。




えいっ!!!



件名:メールありがとう

本文:分かりますよ♪ホントに連絡くれて嬉しい!!





その言葉の後に……目を疑うような一言。





ねぇ???





いいの???





俺……単純だから本気になっちゃうよ???




< 34 / 215 >

この作品をシェア

pagetop