汚れた街の汚れなき天使
俺にもっと力があれば。
俺がこんな学校出たてのサラリーマンじゃなくて、財力があれば。
キミを救えるのかな??
まりあは優しいから、きっと親を裏切れない。
そんな優しさを仇で返すかのような親の言動。
一体何故?
そんな事を考えながら帰り道、車を走らせる。
さっきまでの話なんて嘘みたいに、まりあは車についているTVを見ながら楽しそうに詩を口ずさんでいた。
キミは強い。
いつも笑ってる人ほど本当は強いんだよね?
辛くても……弱音を吐かなかった幸みたいに。
大丈夫。
俺はもう繰り返さない!!!
「ちょっとこの店寄ってもいいかな?」
そこは、美味しいと評判の創作料理のお店。
まだ、伝えてない事を……俺は、きちんと言葉にしなきゃいけない。