汚れた街の汚れなき天使




「何をもって¨好き¨なんだかそんなの俺も知らない。だけど俺もまりあといると楽しくて、もっと一緒にいたくて、胸がドキドキして痛いよ?」



くすっ。



「じゃあ一緒だね♪」



「だな」



幸せ過ぎて俺は……また大切な事を聞き逃したなんて夢にも思わず。


ただ、顔を見合わせて笑うだけ。


甘くて、言葉なんか必要ない幸せな時間。



「じゃあ今日から俺の彼女って事で……いい?」



「なんか変な感じだね?あ……でも」



幸せそうににこにこしていた顔が急に曇りだす……。



「海人、ダメだよっ。彼氏と彼女って事は付き合うって事でしょ??」



「世間一般にはそうじゃない??何がダメ??」



「まりあは誰とも付き合ったらダメって……お父さんが言ってたんだ。」



「大丈夫!!俺がちゃんと話してやる。ついでにまりあがホントは風俗は嫌な事もさ」




まりあを傷つけた父親が怖くないって言ったら嘘になる。



だけど、俺は俺の決めた道、まりあとの未来を歩く為に……闘うんだ。




< 49 / 215 >

この作品をシェア

pagetop