汚れた街の汚れなき天使


「その後アタシなんて言われたと思う?」


嘲るように笑うから……言葉を失う。


「わからない……。」



「お前なんて女じゃないって。魅力を感じないって……フラれた。」



「ねぇ?お兄ちゃんは知ってるの??あの子には一体どんな凄さがあるの??たった一日で達也を奪ったあの子をアタシは許せなかった!!!」



それからしばらくして姿を見なくなった事。


転校でもしたのかな?愛美はそう言ったけど残念ながらその時期はまりあがナイトフェアリーに来た日と重なっていたから……もちろんそんな事言わないけど。



学校での出来事と、父親の行動は無関係ではない。

そう俺は確信した。



「ごめんな。辛い事、思い出させた。」



頭を撫でると恥ずかしいのかぐいっと拒否される。


「いいよ……ホントは達也が悪いってわかってる。でも悔しいじゃん?その上お兄ちゃんまで?って思ったらキツくってさ」



素直でバカ正直なこの妹がいて良かった。



「俺はまりあと体の関係ないの。残念でした。」



「はぁ???マジで!!!超奥手……」



「悪かったな。っていうか純粋って言えよ?」



まりあを救い出して、愛美の心の傷も癒して……大変だけど頑張ってみるか!!




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