汚れた街の汚れなき天使




「いいか?あんたは大人の都合で振り回されてるだけだ。仕事なんてしなくても学校に行ったっていいし、それは海人のところでゆっくり考えたらいい」




「…………。」




俺の意見は見事に聞かれないまま、同棲!?話が進んでいく。




自分の事なのになんで口を挟まないのかって??



そんなの……海人はまりあちゃんと暮らしたくないのか?なんて聞かれたらさ、はいとしか返事出来ない訳で。



っていうか、家に帰ったら「おかえりー」なんて迎えてくれるまりあがいたとしたら……嬉しい訳で。




つまりは大歓迎な訳だから、二人の会話を見守る。




「オヤジさんの借金の事気にしてるんだろ?俺が調べた結果幸い肩代わりしてる店側が全額支払いを済ましてる。未成年を雇ってたって所から脅せばローンにでもなんでもするだろ」




「てめーの借金ぐらいてめーで返せって話。違う??」






「わかんな……お母さんもまりあと同じ仕事してたって聞いて……だから……だからっ」



急に語気が荒くなり必死なまりあを、ただ抱きしめた。





大丈夫だから。




君は、自由になれる!!




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