汚れた街の汚れなき天使
俺の腕のなかでまだひくひくと肩を震わせる君。その頭上から更に知らなかった事実を聞かされる。
「お母さんは可哀想だったなぁ……」
「え???」
「過労死だとよ」
そんな……。
なのに。
君は
あんな汚れた街で
一人笑っていたのか???
「まりあ?俺のところへおいで」
「俺達がオヤジさんは説得してやるから安心して海人に甘えてみ?」
その言葉に、まりあはやっと笑顔になって頷いた。
「海人のところに行く!!」
全ては完璧な計画……な筈だった。