ひとり恋♥マイセルフパラダイス(オリジナル版)

「へぇ、意外とイイ感じじゃん。カラダのほうはもうなんともないの?」

「うん・・・」

彼女の質問に答えながらも、あたしの目はクラスのどこかにいるはずのアイツの姿を探していた。

でも、アイツの姿は見当たらない。

まだ学校に着いていないのかもしれない。


「あのあと、席替えしたんだよ。南野さんの席は窓際から2列目の前から3番目」

そう言って指をさす杉田さん。

「ありがと・・・うっ!?」

彼女の指差したほうを見た瞬間、あたしのテンションが一気に急降下した。

これからあたしが座ろうとする席の両隣に、クラスで一番デブの山内くんと、鉄道オタクの木之元くんがそれぞれ座っていたからだ。


“サイアク・・・いや、アイツの隣の席じゃなかったのは、むしろ幸せなことなのかも・・・でも、それにしてもコノふたりに挟まれるなんて、それってヤッパリ地獄かも・・・”


あたしはココロの中で泣きながら、ふたりに挟まれる席に着席した。

「おっ、南野、久しぶりじゃね?」
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