ひとり恋♥マイセルフパラダイス(オリジナル版)


「まっ、そーいうことで・・・同じ目に遭ってみて、はじめてお前のキモチが分かったってことさ・・・」

「そっか・・・そーいうことか・・・」


“あたしが入院してるあいだに、北条くんは北条くんでいろいろあったんだ・・・”


「だからな、お前にわざわざ残ってもらったのは、お前に謝りたかったからさ・・・」

「え・・・」

「あのときは・・・あのときはごめん。ホント悪かったよ」

そう言って、両手を合わせて頭を下げる彼。

いや、ちゃんとこの場面を説明するとするなら、彼はベッドに仰向け状態だったから“頭を下げた”というよりは“まくらから頭を少し浮かせた”と表現するのが正しいのかもしれないけど・・・。

「あのときの俺は、お前のキモチも分からずに、随分とひでぇことを言っちまった。悪かった。本当にごめんな」

「北条・・・くん・・・」


こーいう展開は予想していなかった。

入院した彼のことをココロのどこかで、ぶっちゃけ・・・、
< 74 / 87 >

この作品をシェア

pagetop