ひとり恋♥マイセルフパラダイス(オリジナル版)
6時限目「恋のリハビリテーション」
あの日、あたしはアイツ――“北条 勝”にフラれた。
だから、毎日アイツと顔を合わせないといけない学校という世界を地獄だと感じた。
そして、アイツが入院したって聞いたとき、ラッキーだって、あたしは思った。
だけど、アイツのいない学校に通いはじめて1週間―――
たとえアイツと顔を合わせなくて済むんだとしても、そこが天国と呼べるほど居心地の良い世界ではないことを、あたしはうすうす感じはじめていた。
「ただいま」
ある晩、塾から帰ってきて玄関のドアを開けたとき、そこにビニールの荷紐でくくられたマンガ本があるのにあたしは気づいた。
檸檬白書の全13巻。
台所に行くと、母が晩ごはんの準備の真っ最中だった。
「母さん、あのマンガ捨てるつもり?」
「あんたの部屋を掃除してるときに見つけたんだけど、あのマンガ、男のコ向けのマンガでしょ? 誰からもらったのか知らないけど、ちょっとエッチな感じの内容だし、処分したほうがいいと思って。いらないでしょ?」
だから、毎日アイツと顔を合わせないといけない学校という世界を地獄だと感じた。
そして、アイツが入院したって聞いたとき、ラッキーだって、あたしは思った。
だけど、アイツのいない学校に通いはじめて1週間―――
たとえアイツと顔を合わせなくて済むんだとしても、そこが天国と呼べるほど居心地の良い世界ではないことを、あたしはうすうす感じはじめていた。
「ただいま」
ある晩、塾から帰ってきて玄関のドアを開けたとき、そこにビニールの荷紐でくくられたマンガ本があるのにあたしは気づいた。
檸檬白書の全13巻。
台所に行くと、母が晩ごはんの準備の真っ最中だった。
「母さん、あのマンガ捨てるつもり?」
「あんたの部屋を掃除してるときに見つけたんだけど、あのマンガ、男のコ向けのマンガでしょ? 誰からもらったのか知らないけど、ちょっとエッチな感じの内容だし、処分したほうがいいと思って。いらないでしょ?」