cherry blossom Ⅰ

恋に気付くとき

そう思ったら行動せずにはいられない。
とりあえず日向の過去問を見に
歩いて10分のところにある本屋に向かう。


「えっと…日向…日向…
は…ひ…ひな…あった!!!」


真新しい過去問の表紙をめくる。


『日向高校
毎年最難関大学合格者が多く、
施設もしっかりしていて
勉強に取り組める環境が整っているため
全国各地から受験者が集まる。
そのため倍率は毎回5倍を越える。』


ここだけ読んだだけでも
十分難関高校だということが分かる。
どうしよう。
やっぱり私が行くような学校じゃな…


「けぇ~いっ!!!」


「美砂(ミサ)!?」


美砂は同じ小学校から一緒の
いわゆるなんでも話せる“親友”だ。
彼女は私と違って頭がいい。
日向高を狙っているという噂もある。
そっか。
もし私が日向を受けたら
美砂みたいなライバルがいっぱいいるんだ。
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