cherry blossom Ⅰ
もうどうしたらいいか分からなかった。


日向に受かるのは難しい。
先生に気持ちを伝えるのも難しい。
その想いが叶うなんてなおさらだ。


溜め込んでた気持ちが爆発しそうになり
思わず美砂の目の前で声をあげて泣いてしまった。


「美砂…応援するよ?恵のこと。
恋も受験も大変だと思うけど
美砂はいつだって恵の味方だから!」


そう言って微笑む美砂を見て
本当に良い友達を持ったと思った。
こんな時だからこそ友達の優しさが
身に染みるように感じられる。
友達のありがたみが感じられる。


きっと辛いことだらけだけど
恋をして良かったと始めて思えた。


「ありがとう、美砂。
私日向も先生のことも頑張ってみる。」


「さっすが!恵はそうでなきゃ!
思ったことはハッキリ言う。
思い立ったらすぐ行動。
それが山川恵ってもんよ♪」


また美砂の笑顔に励まされ
今日のところはこれで解散とした。
このこと以外にも
話したいことは山ほどあったけれど
それは学校で話すとしよう。
このままじゃ何時間いても足りない。
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