cherry blossom Ⅰ
とりあえず家に戻り
美砂に進められて買ってみた参考書と
日向の過去問を広げてみた。


英語を見ても、数学を見ても
とても中学生のレベルだと思えない。


先生の想いに気付いて母校に行きたい…
そう思ったはいいものの
やはり先は厳しそうだ。


プルル…プルル…


広げていた参考書を片付けようとしたら
リビングから電話の鳴る音が聞こえた。


「お母さ~ん! 電話ぁ~!」


しかし返事はない。
仕方がないので持っていた参考書を置き
急いでリビングに向かう。


「はいもしもし。山川ですけど…?」


「あ、恵ちゃん?俺。武内だけど。」
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