cherry blossom Ⅰ
私がなぜここまで言うのを躊躇ったか。
なにか特定の理由があるわけではない。
ただ…「日向高校を受けたい」
その一言が暗に貴方のことが好きだと
そう意味してしまうのではないか
それが心に引っ掛かってしまい
自分の正直な気持ちを言えずにいた。
この恋が叶うなんて思っていない。
そんなことは百も承知だ。
けど言ったことによって
今までの関係がギクシャクしてしまい
もう二度と…これから先ずっと
先生の笑顔が見れなくなるのではないか
隣からいなくなってしまうのではないか
そんな恐怖感に襲われる。
20分くらいだっただろうか
ふと頭の中に一つの答えが浮かんだ。
「恋より彼の笑顔を選ぶ」
それが私の答えだった。
今までの気持ちを振り払うように
パッとベッドから起き上がり
机の上に起きっぱなしだった
日向の過去問をクローゼットにしまう。
誰にも自分の想いを知られないように…
親にも…先生にも…
改めて机に向かい
借りてきた高校情報誌の
付箋が貼ってある《海南高校》の
ページと睨めっこを始めた。
なにか特定の理由があるわけではない。
ただ…「日向高校を受けたい」
その一言が暗に貴方のことが好きだと
そう意味してしまうのではないか
それが心に引っ掛かってしまい
自分の正直な気持ちを言えずにいた。
この恋が叶うなんて思っていない。
そんなことは百も承知だ。
けど言ったことによって
今までの関係がギクシャクしてしまい
もう二度と…これから先ずっと
先生の笑顔が見れなくなるのではないか
隣からいなくなってしまうのではないか
そんな恐怖感に襲われる。
20分くらいだっただろうか
ふと頭の中に一つの答えが浮かんだ。
「恋より彼の笑顔を選ぶ」
それが私の答えだった。
今までの気持ちを振り払うように
パッとベッドから起き上がり
机の上に起きっぱなしだった
日向の過去問をクローゼットにしまう。
誰にも自分の想いを知られないように…
親にも…先生にも…
改めて机に向かい
借りてきた高校情報誌の
付箋が貼ってある《海南高校》の
ページと睨めっこを始めた。