さようなら
本当は気付いていたんだ。
彼の気持ちがどんどん離れていってしまっていることに。

メールの回数も減った。
会う回数も減った。
会っても会話がほとんど無かった。

だけど、それでも一緒にいられるだけで嬉しかった。
メールが返ってこないのは、忙しいからだって自分に言い聞かせた。


不安で、不安で、涙を流す日もあった。

いつになるか分からない 彼と会える日 に希望を抱いて、鳴らない彼の着信音を待ち続けた。
メール受信画面が現れるごとに、「彼からかも・・」と胸を躍らせた。


でも、彼の着信音はいつまで待っても鳴らなかった。


今日、彼を見てメールが来ない理由が分かった。

あぁ、私はもう必要ないんだな。
彼を信じて待ち続けていた自分がバカみたいに思えた。
必要ないなら必要なくなったとハッキリ言ってくれればいいじゃない。

もうメールしない と
もう会わない と 言ってくれればよかったのに・・・・・。

ハッキリ言ってくれないから、まだ私はあなたに期待してしまっている。

彼女はただの友達かもしれない。

なんて無理やりな希望を抱いてしまっている。


最後に会ったとき、「またね」って言ったよね?
そのとき食べれなかった私の大好きなお菓子も 「次来たときに食べればいいよ」って言ったよね?
いつもと同じ笑顔でそう言ったのに・・・・



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