ショート・ミステリーズ!短編集その3
「三輪茶屋」は、町外れの神社へ続く、坂道の途中にございました。
私は、緩やかな坂道を登ってゆきます。
途中で、帽子を深々と被った御人とすれ違いました。
その方が、智春様だったのです。
智春様は、帽子のつばに手をやり、私は、膝に手をついて頭をさげました。
その瞬間、智春様の、背広のポケットから、白いハンカチがこぼれ落ちるのを見ました。
私はハンカチを拾いあげ、
「もし、ハンカチを落とされましたが」
と、坂を下っていくお背中に、声をおかけしました。
私は、緩やかな坂道を登ってゆきます。
途中で、帽子を深々と被った御人とすれ違いました。
その方が、智春様だったのです。
智春様は、帽子のつばに手をやり、私は、膝に手をついて頭をさげました。
その瞬間、智春様の、背広のポケットから、白いハンカチがこぼれ落ちるのを見ました。
私はハンカチを拾いあげ、
「もし、ハンカチを落とされましたが」
と、坂を下っていくお背中に、声をおかけしました。