ショート・ミステリーズ!短編集その3
ホコリを被った通路を抜けながら、僕と君は、いつの間にか手を繋いでいた。
少年少女らしい愛すべき純粋さに、僕たちは頬を赤く染めていた。
工場の奥に突き当たると、壁に沿って、土管がいくつも立てて並べられていた。
僕は腕を伸ばし、土管の縁に手を当てた。
土管の高さは、僕の身長と同じくらいだ。
ひんやりと冷たい側面に触れ、僕はなぜか少し不吉な予感を覚えたのだった。
「何に使うのかしら?」と、僕の隣で君が言った。
「ん……? ああ、たぶん」
僕は言った。
「この山で取れた鉄鋼を溶かして、この土管を通して運んでいたんじゃないかな」
僕は適当に言ってみた。
それでも君は、
「そんな感じだろうね」と口にし、納得したようだった。
君は通路に転がっていたパイプ椅子を見つけ、それを引きずるようにして土管の前に置いた。
パイプ椅子の上に立って、君は土管の中を覗き込んだ。
少年少女らしい愛すべき純粋さに、僕たちは頬を赤く染めていた。
工場の奥に突き当たると、壁に沿って、土管がいくつも立てて並べられていた。
僕は腕を伸ばし、土管の縁に手を当てた。
土管の高さは、僕の身長と同じくらいだ。
ひんやりと冷たい側面に触れ、僕はなぜか少し不吉な予感を覚えたのだった。
「何に使うのかしら?」と、僕の隣で君が言った。
「ん……? ああ、たぶん」
僕は言った。
「この山で取れた鉄鋼を溶かして、この土管を通して運んでいたんじゃないかな」
僕は適当に言ってみた。
それでも君は、
「そんな感じだろうね」と口にし、納得したようだった。
君は通路に転がっていたパイプ椅子を見つけ、それを引きずるようにして土管の前に置いた。
パイプ椅子の上に立って、君は土管の中を覗き込んだ。