{霧の中の恋人}

「ちょっと!!どういう事ですか!?」

「何がだ」

「勝手に人様のインターホーンに出ないで下さい!
それにあの人は幼馴染なんです!
どうして切っちゃうんですか!」


「これから同じ家で暮らすことになるんだ。
俺が来客を対応することもあるだろう。

それに、君はそんな醜い顔を晒すつもりか」


醜い顔…って失礼な!



「そりゃ美人ってわけにはいかないけど、醜いって女性に対して随分失礼な言い方じゃないですか!」


久木さんはヤレヤレといったようにため息を吐き、首を振った。


「鏡で自分の顔を確認してみるといい」


鏡?

洗面所に行き、姿身に写し出された自分の顔を見て、驚愕した。


「キャーー!」


化け物!!




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