KISS OF LIFE

資料室スクリーム

「もうヤダ〜!」

あたしは泣きべそをかきながら仕事をしていた。

時計は午後10時を指差している。

東雲主任、人使い荒いんだから〜!

帰る直前で東雲主任が、
「これ、明日まで終わらせてね」
と、あたしに大量の書類を渡してきたのだ。

東雲主任から書類を受け取る時に、思いっきり淳平にガン見されましたけど。

「終わる訳ないでしょうが!」

堺彩花、スクリーム。

『山形スクリーム』みたいに言うな!

「えーん、いつになったら終わるのよー!」

悲鳴みたいな声で泣きながら、あたしは仕事を進めた。


「やっと、終わった…」

時間は午後12時、日が変わりました。

眠い…そして、疲れた…。

「早く帰って、寝よ…」

酔っぱらったようなふらつく足で、あたしは更衣室に向かった。

あー、夜の会社ってすごく怖い。

警備員さんが見回りにきているとは言え、やっぱり怖い。

ふと、あたしはケータイ小説にあったホラー小説を思い出した…って、思い出しちゃダメ!
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