KISS OF LIFE
あー、とうとうきたよ…。

早く帰りたいよ…と思っていたら、左手に温かい感触。

見ると、淳平の手があたしの手と繋いでいた。

つ、繋がってる!?

ケータイ小説ではよくあるベタなシーンをいざ自分が経験すると、恥ずかしい…。

「じゅ…淳、平?」

「んっ?」

首を傾げ、何かおかしいのかと言うように、淳平はあたしを見た。

いや、おかしいって言う訳じゃないけど。

「行こ?」

淳平がうながした。

あたしは戸惑いながらも、首を縦に振ってうなずいた。


「久しぶりねー」

お母さんが迎えてくれた。

「た、ただいま…」

自分ン家のはずなのに、人ン家にきたみたいな感覚。

こう言うのを落ち着かないって言うのよね。

自分ン家なのに、心臓がバクバクと鳴ってるよ〜。
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