KISS OF LIFE
「そのうえ、お前の彼氏にあんなこと言って。

酔っていたとは言えど、俺は最低だな」

ため息混じりに、金田くんが言った。

「あたしも、ごめん」

あたしは言った。

「あたしも金田くんの気持ちを知らずに、あんな調子がいいことを言って悪かったって思ってる」

金田くんはフッと笑うと、
「いろいろな意味で結構きたよ」
と、言った。

「けど、何だか吹っ切れた」

「えっ?」

「俺、やっぱり告ってよかったわ。

待ってたって、仕方ねーもんな」

「うん、そうだね」

「俺さ、見守る。

堺と課長の恋の行方」

笑いながら、金田くんが言った。

「それ、マジで言ってるの?」

「マジじゃなかったら言わねーよ」

ニッと白い歯を見せ、金田くんは笑った

「まあ、俺が報われなかった分、頑張ってくれ」

「何をー?」

あたしは聞き返した。
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