KISS OF LIFE
「と言うか、東雲主任はいつからいたんですか?」

「当てて見て」

ここは合コンですか?

「しかしまあ南野課長って、結構嫉妬深いねえ。

バイトくんは逃げちゃったし」

「アハハ…」

マンガだったら、あたしの頬に冷や汗が流れているだろう。

「堺も愛されたもんだね」

「まあ、ええ」

何て答えたらいいんですか?

「どうでもいいですけど、東雲主任は何してたんですか?」

「俺は飼い猫と遊んでた」

この主任、ゆるいわ…。

「とりあえず、今ンところは嵐の前の静けさだな」

真っ青な空を見あげ、東雲主任が言った。

「…静けさ?」

あたしは聞き返した。

と言うか、
「東雲主任、天気予報士目指してるんですか?」

東雲主任はフッと笑うと、
「見かけに寄らず天然なんだな、堺」
と、言った。
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