君のそばで・・・

4人の過去

それはあずさ達が中学に入学してからの話だ。

「あ〜、遅刻しそう・・・。寝坊って最悪〜。入学式だっていうのに〜。」

あずさは走っていた。今日は入学式なのに寝坊した自分に呆れながら。

「あ〜、やっとついた。」ドンッ

あずさは歩いているといかにもヤンキーですと言うような金髪男にぶつかった。
「当たってんじゃねーよ。女は俺に近づくな。」

は?あんたがぶつかったんでしょ?

と、言いたいが男は明らかに殺気を感じる瞳で見てくる。

これ以上いったらヤバイと思いあずさは目を反らす。
「翼、やめとけ。あんたも早く行きな、じゃあな。」
男らしい口調にゾクッとしながら声の方向を見た。

「梨華・・・。」

一人の少女が立っていた。

綺麗だが目の前に立つ翼という人物と同じ色の髪。

よく見れば、『翼』も相当カッコイイ。
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