君のそばで・・・
あずさに笑顔で語る翼の後ろから、今にも鉄バットを振り下ろそうとしている颯平。
「翼!!危ない!」

あずさが目をつぶる。

「った・・・。おい!!梨華!」

あずさが静かに目を開けると、そこには血まみれになって倒れている梨華がいた。

「おい!大丈夫か?」

那智が駆け寄る。

「・・・っ、梨華?」

夏希が頭を押さえながら駆け寄る。

「おい!目開けろよ!梨華!」


「うっせーな、大丈・っ」
梨華が頭を押さえる。

「やっぱ、出てきたか〜。『疾風姫』・・・。おい愛理。これでいいのか?」

颯平が愛理に向かって叫ぶ。

「颯ちゃん、ありがとう。愛理〜、翼君が欲しいんだよね〜。だから〜、梨華だっけ?邪魔だから〜、今日の計画成功して良かった〜。アハハ」

愛理の、笑う声が倉庫に響いた。
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