同窓会
私は菜穂子に支えられながら部屋の前まで来た。
「菜穂子…ここでいいよ」
「私も信じてるからね」
「…うん」
私達は軽く抱き合った。
「やっぱ菜穂子だ」
「何よ?それ」
「うんん、ただありがとうって…」
「よく眠りなよ」
「うん、おやすみ」
部屋に入り深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。
先ほど見た光景を必死に思い出す。
っ…ぁ…あれは…確かに人間の死体だった。
うつ伏せで顔は見えなかったが、体つきから見て男性……
背中には…刃物が……
「っ―…」
思い出しても体の震えが止まらない。
でも…何故、死体は消えたの?
何が何だか分からない。
私が可笑しいの?
寝ぼけていて何かと見間違えた?
…いや、違う。
あれは確かに………
…どうして…?
何でこんな事になっちゃったんだろう。
楽しかったはずなのに…
私は考え込みながら、ベッドに横になった。