同窓会
私も部屋に戻るとベッドの横の鞄をあさり、
携帯を取り出した。
「駄目だ…」
圏外になっている。
試しに押してみるが、
やはり繋がらない。
「美咲」
後ろを振り返ると菜穂子が立っていた。
「やっぱり圏外だよ…皆は?」
菜穂子は首を横に振った。
ひとまず一階に戻り、待合室に腰をおろす。
皆、希望を失ったかの様に笑顔は消え、長い沈黙が続いた。
「これから…どうしたらいいの?」
美加が呟いた。
「…―」
皆、顔を見回す。
どうすべきなのか…―。
これと言った案が見つからない。