同窓会
「っ…!」
外はまるで台風でも接近しているかのような
突風と豪雨が痛いくらい身体に降り注いだ。
「大丈夫?」
「うん、平気」
声も聞き取りにくいため大声で返事をする。
素早く電話線がある建物の裏の小屋に駆け込んだ。
桐島君が駆け寄り、私がライトを照らした。
「…?」
…切れてる。
いや…違う。
正確には――…。
「切られてるな…」
いつもより低い声で桐島君がそう呟いた。
「…でも…何…で…」
「外からの繋がりを遮断するため―…」
「…え?」
「警察に通報させないためじゃないのか?」
「それって…」
「山口を襲った犯人しか考えられないよ」
「…近くに…居るって事?」
「もしくは…俺達の中に犯人が居るか―…」
「…っ!」
体中に寒気が襲った。
私達の中に…?
そんな事…考えもしなかった。