同窓会
「じゃあ私は春菜と一階の部屋を調べるわ。桐島君、美咲をお願いね」
そう言って私に軽くウインクをした。
「あぁ、分かった。じゃあ…行こうか?」
「…うん」
私達は美加達と階段を上ると左右に別れ、端から部屋を一つずつ調べ始めた。
「ここは…空き部屋みたいだ」
痕跡どころかチリ一つ落ちていない。
その後も各部屋を調べていったが、変わった様子もなく残すは山口君の部屋だけになった。
私は朝方の光景を思い出し、体が身震いした。
「…大丈夫だよ。俺が着いてるから」
「―うん」