同窓会
「じゃあ…行ってくるよ」
「気を…付けてね」
私は桐島君の目を見て言った。
「ありがとう」
「こっちは任せてよ」
菜穂子が明るい声で答える。
「あぁ、皆を頼むよ」
二人は雨合羽と懐中電灯を持ち、出て行った。
「大丈夫よ」
私の気持ちを悟ってか、菜穂子が呟く。
「うん…」
グウゥ―…
「あっ…」
「何か食べよっか?」
私のお腹の音を聞いて、クスクス笑いながら言った。
「ぅ…うん」
こんな状態なのに、なんて身体は素直なんだろう。
私も何だか笑えてきた。
キッチンに入ると、美加と春菜が冷蔵庫から食材を取り出していた。