同窓会
「わ…私…先生呼んでくる!」
美加は走って先生を呼びに行った。
「とにかく…追いかけよう」
菜穂子の声を合図に、私達は一斉に階段を登った。
「はぁ…はぁ…っ」
錆びたドアのノブを回す。
雨風で視界が悪い中、辺りを見回した。
屋上は工事中でビニールシートやら工具などが散らばっていた。
「だ、男子は…?」
「あっ!見て!」
春菜の指さす方向に目をやると、男子が前田君を隅に追い込んでいた。
「前田君っ!」
私は思わず叫んでいた。
前田君は必死に男子から逃げる様にフェンスをよじ登っていく。