同窓会
ドアを開けると一斉に皆、私達の方を見る。
「原田と…三条?」
一人のメガネを掛けた細身の男性が声をかけてきた。
「…木村君?」
「あぁ、久しぶり」
木村君はそう言って微笑んだ。
木村陽介は学級委員をやっていて、いつも学年トップの秀才。
真面目で几帳面な性格だ。
木村君の隣には―…。
「美加?」
今野美加が座っていた。
美加も同じく学級委員をやっていて、秀才。
小柄で可愛い顔立ちとは裏腹に、しっかりしていて思いやりがある心の優しい子だ。
「美加、元気だった?」
「美咲っ…菜穂子!二人とも久しぶり。何か昔に戻ったみたいだね」
美加は小学生の頃と雰囲気は変わっておらず、
私達を見上げる美加が子犬の様で愛らしい。
しばらくして桐島君も入ってきた。
「遅れてごめん」
その後ろから露出の多い服を着た巻き髪の女性が現れ、私はすぐにピンときた。
田中春菜はスタイルが良く整った顔立ちだが、
性格は気が強くワガママ。
桐島君を巡ってライバル同士だった。
忘れる訳がない。
「春菜…」