同窓会
第八章 嵐が明けて
『美咲っ!!!』
勢いよく扉が開き、誰かが桐島君に体当たりした。
「っごほっ…ごほっ…」
衝撃で手が離れ、私は咳き込んだ。
「美咲!アンタ大丈夫?」
「…何…とか……ね………それより……あの…二人…を」
桐島君に目をやると、木村君と激しくもみ合っていた。
「木村君!」
菜穂子が叫ぶ。
「…来るな!桐島を押さえている内に二人は逃げろ!!」
「フン…木村…お前ヒーロー気取りか?いじめてた人間がな」
「……なに?」
体の動きが一瞬止まった隙に、木村君の頬に拳が当たっていた。
「きゃあぁ」
反射的に悲鳴が口から漏れた。
壁に打ち付けられた木村君はぐったりしていた。