同窓会
「ねぇ…美咲…私ね、思うんだけど…」
「…ん?」
菜穂子の足が止まり、私の方へ体を向けた。
「桐島は…初めから殺す気なんてなかったんじゃない?」
「……え」
「皆、致命傷になる所は避けてたみたいだし…それに…」
菜穂子は私の顔をじっと見た。
「美咲に本気で惚れてたんだよ」
「……っ」
「だから私達…助かったのかもね…」
「っ…まさか…」
「美咲も…でしょ?」
「違っ…!だって…皆を傷つけたんだよ?それに山口君だって………」
「それでも…美咲は忘れないであげて」
菜穂子はニコッと微笑んだ。