同窓会
私達はキッチンに移動した。
中は部屋同様、カントリー調で統一されていた。
ふとテーブルに目をやると豪華な食事が並べられていた。
「誰か用意してくれたの?」
皆、首を横に振る。
「まぁ…食べようか」
木村君の掛け声と共に、皆皿を持ち料理に手をつけた。
美味しい食事とお酒で楽しい時間が過ぎていった。
数時間後―。
掛け時計が鳴り、22時を知らせた。
「…もうこんな時間か。俺はそろそろ失礼するよ」
木村君が立ち上がる。
「もう?」
「悪い、仕事が残ってるんだ…」
皆木村君に続き、ちらほらと自分の部屋に帰り始めた。
「美咲、私達も戻らない?」
菜穂子と一緒に二階に戻る。
「私の部屋で飲み直そっ」
いつの間にか菜穂子は缶ビールを手にしていた。
『乾杯!』
「…ねぇ、菜穂子。そろそろ彼の事話してよ」
「仕方ないなぁ…」
そう言うと鞄を漁り、小さな箱を取り出した。
中を開けると光り輝く指輪が一つ見えた。