桜華乱舞 〜蒼き月夜に永遠の誓いを〜




「でしょでしょ!!桜ちゃん、本当にお人形さんみたい」


「え?あぁ、そうか…」


音祢のほめ言葉にも曖昧に返す私



あの深影の顔が頭から離れないからだ。



ダメだ、今はそんなこと考える時じゃない。



そう心に念じ、改めて気を引き締めた。




「おいお前ら、何呑気に話してやがる。行くぞ」


狛はそう言うと、一人先にどこかへ向かおうとした。



「行くって、どこにだ?」


「…情報屋だ」


「じょうほうや?」



また新しい言葉が現れ、首を傾げる私。



「情報屋って言うのは、私達、神徒の支援をしてくれてる人達のことよ。

どこで妖鬼が出るかとか、町の被害情報、奇怪現象などをいち早く教えてくれるの」



「そうか、それは便利だな。」



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