桜華乱舞 〜蒼き月夜に永遠の誓いを〜
どうせ今回しか会わないだろうと思った私は何も言わなかったが
「で、この子が桜で、あっちで無愛想にしてるのが狛です。」
と音祢が代わりに言ってくれた。
別に言わなくてもいいのに・・・
「で、情報は何かありましたか?」
「はい。実はこの町で、ある噂が広まってるんです」
その内容は、最近この町で死んだ人が甦り、毎晩1人ずつ町の人を黄泉に連れて行くというものだった。
「でも、それと妖鬼との関係はなんだ?」
だって妖鬼は黒い化け物で、人間を喰い殺すことしか脳にない生き物
甦る人間とは全くっていうほど関係ないのでは・・・?
「ほら、藤姫様も言ってただろ?妖鬼はたまに人間に化けるって」
そう言われ、藤姫様の話を思い出す。
確かそんな話があったな
「そうなんです。その噂があってからのこの町の行方不明者は10名となります」
「10名も・・・その行方不明者はどこに行ったか分かるかしら?」
「はい。実は行方不明者の一人が夜遅くにこの近くにある森の奥に行ったと、一人の老人が目撃しております」
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