桜華乱舞 〜蒼き月夜に永遠の誓いを〜
弐桜
黄泉の森【1】
チュンチュン・・・
小鳥のような鳴き声が私の耳に届き、自然と重たい瞼が上がる。
「・・・あぁ、」
そっか・・
昨日倒れてしまったんだな・・・
私は頭だけ動かし、辺りを見回した。
右も左もすだれで景色が遮断され、薬のような匂いが鼻につく。
どうやらここは医務室のようだ。
あの銀髪の男がここまで運んでくれたのだろうか?
・・・まさかな
私は体を起こしたが、その時頭に電流が走ったかのような痛みが襲い、頭を押さえた。
"桜・・・"
そういえば、あの女の声。
異世界に来る前も聞いたな。
一体あの声は誰なんだ?
それに"目醒めろ"って何を?
疑問が疑問を呼び、頭の中が謎だらけだ。
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