それでも、すき。
きっかけは、本当にくだらない事だったと思う。
容姿端麗だとか
頭脳明晰だとか
才色兼備だとか。
特に苦手な科目もなく、何でも器用にこなせる事が出来たあたしは、昔から陰口を叩かれる事が多かった。
それに加え
人並み以上の外見。
背はそんなに高くはなかったけれど、同級生に比べ少しだけ発達してたカラダ。
名前も知らない男子に告白を受ける事も度々あって、ある一部の女子からは目の敵にされていたのも重々承知してる。
けど、いちいち気にしてたらキリがないし
ある事ない事言われる噂も、適当に聞き流して過ごしていた中学時代。
――おそらく
それが逆にカンに障ったのだろう。
平凡、とは呼べないものの
穏やかだったはずの学校生活は一変して色を、形を
…全てを、変えたんだ。