マジ恋





好きな人は目の前にいるのに。




あたしは、どんな顔を栗城に向けているんだろう?





「あいつが好きなのか?」




「…え?」





あいつ……?





「ほら、昼食一緒に食ってるやつ」





そう言った栗城に、ちょっぴり嬉しくなる。




潤くんのこと、気にしてくれてたんだって。





それと同時にあたしの心は、栗城一色だということにも気づく。





こんなにも、好きなら一層駆け落ちでもしちゃえばいいんだとまで考えてしまう自分がいる。





でも、もし…
栗城が本当のことを、知ってしまったならあたしから離れていくんじゃないかって





とことん、悪いことを考えちゃってきりがないね?





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