マジ恋
栗城は、一歩踏み出すと息を思いっきり吸い込んだ。
「華ーっ!」
大きな声にグラウンドにいる人たちが一気に屋上を見る。
「好きだー!!!」
そう言うと、あたしの方を向く栗城。
そして、差し出されたものにあたしは涙が溢れ出して来た。
「…ふぇ…っ…」
「華、結婚するぞ」
人生最初で最後のプロポーズは、栗城らしいものだった。
いつまでも、俺様なとこは変わらないんだから。
「お姫様、お返事は…?」
「…バーカ!」
そんなの決まってるじゃん。
「結婚してやるよ…!」
「上等。」