マジ恋




栗城は、一歩踏み出すと息を思いっきり吸い込んだ。







「華ーっ!」





大きな声にグラウンドにいる人たちが一気に屋上を見る。






「好きだー!!!」






そう言うと、あたしの方を向く栗城。





そして、差し出されたものにあたしは涙が溢れ出して来た。





「…ふぇ…っ…」




「華、結婚するぞ」




人生最初で最後のプロポーズは、栗城らしいものだった。




いつまでも、俺様なとこは変わらないんだから。





「お姫様、お返事は…?」




「…バーカ!」





そんなの決まってるじゃん。






「結婚してやるよ…!」




「上等。」





< 162 / 164 >

この作品をシェア

pagetop