マジ恋


「…さん…――きり…桐島さんっ!!」



「ん〜?!むにゃむにゃ…」



…眠い…


でも、誰かが呼んでる?


友梨ちゃん?


いや、もしかして…先生!?


バッ!!!


授業をサボって寝てしまっていたことを思い出したあたしは慌てて飛び起きた。


でも、そこにいたのは


「篠田先輩!!」



だったのだ!



篠田先輩は、慌てて寝癖を直すあたしを見てクスクスと笑うとそっとあたしの髪に触れて寝癖を直してくれた。



「あ、ありがとうございます!」



「いいえ」



先輩は、そう言ってニコリと笑う。


優しいその笑顔に、ドキンと胸が高鳴った。



なんか、篠田先輩が人気あるのがわかる気がするなぁ…



って!そんな人が彼氏なんてすごくない?なんて今ごろ、感激するあたし。


そんなあたしを見て、先輩はまたクスクスと笑った。


「やっぱり、面白いや、桐島さん」


先輩は、そう言うとあたしの頭を優しく撫でた。


その手は、大きく安心出来るものだった。



そして、先輩はまたニコリと笑って



「桐島さんのこと華って呼んでいいかなぁ?」



なんて、言ってきたものだからあたしは、勢いよく


「ぜひ、お願いします!!」



なんて、意味不明なこと言っちゃってまた、先輩はクスクスと笑ったのだった。




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