マジ恋
「というよりさ、華、栗城と仲いいよね?」
「えっ?」
栗城…絢都?
仲いい?
いやいやいや
「ありえませんよ!!」
仲いいどころか、あたしの天敵というか
「なにかと、絡んでくるんで!ケンカみたいになっちゃうだけなんです」
そう言ったら、先輩はなにを思って言っているのか
「ケンカするほど仲がいいって言うでしょ?」
って、ウインクしてきた。
そんなこと…
そんな風に言われても…
先輩、もしかして
「焼きもち…ですか?」
って、あたし何言ってんの…
先輩黙り込んじゃったし。
「な、なわけないですよね〜」
あたしは、すかさずフォローを入れた。
すると、先輩は
「そうかもなっ」
って、顔を真っ赤にして照れながら言ったのだ。
それは、いつも余裕で爽やかな先輩ではなかった。
でもね…
嬉しいって思った。
だから、もっと先輩のこと知りたい。
もっと、もっと知って
あたしのことも知ってもらって
みんなが憧れるような
ママたちみたいな恋愛をして
いつか、結ばれたいってそう思った。