マジ恋
すると、そこにタイミングよく栗城絢都の登場。
「何が、本当だって?」
マジ、タイミング良すぎ…
てか
「なんでここいんの?」
授業中だよね?
確かに栗城絢都は、不良だけど授業だけはちゃんと受けていた。
そこだけは、感心していたのに。
「つーか、お前が授業二時間もサボるからだろ?」
そう言ってあたしの横に座る栗城絢都。
えっ?
あたしが、いなかったから心配してくれてたの?
状況が掴めずボーッと考えていると栗城絢都は、俯きぎみに
「ごめんな…俺のせいだろ?」
と、言ってきた。
栗城絢都のせい?
あぁ!思い出した。
栗城に怒って教室を飛び出したんだっけ?
確かに、最初はそうだったけど今は違うのに
不良のくせに、わざわざ謝るなんて律儀なやつ…
やっぱり、栗城って変…
「ううん、大丈夫だから」
そう言って笑いかけたあたしが、甘かったのかもしれない。
あたしが、許す姿勢を見せたからか栗城絢都は急に顔色を変えて
「まー、俺様からあんなことしてもらえたんだから、光栄だったよな」
なんて、
許すんじゃなかったって後で後悔しても遅かった。