マジ恋
その帰り道。
暗闇の中歩く桐島ちゃん。
なにやってんだ?
つーか、まだ制服じゃん…
「ちょい、待っといて」
ねぇさんにそれだけ、言うと桐島ちゃんのもとへ走った。
「よう」
「キャッ!」
でも、桐島ちゃんは声をかけた瞬間怯えたように座り込み小刻みに震える。
何度も大丈夫か尋ねる俺に桐島ちゃんは「だぃ、じょうぶ」と小さな声で言った。
全然大丈夫じゃねぇーじゃん…
「送ってく」
俺は、これくらいしか出来ねぇけど。
すると、桐島ちゃんは少し困ったように黙り込む。
しばらくして、桐島ちゃんは何か言いたげに、口を開いたのに、タイミングよくねぇさんの声がした。
しかも、「じゃーね」って桐島ちゃん行っちゃったし。
ねぇさんタイミング悪すぎだから…