マジ恋
そう考えていると、陽希は冷めたように
「いい加減、下りろよ?」
って…
あたし、陽希の上に乗ったままだった。
「あっ、ごめんっ…」
そう言って、慌てて下りようとすると
ギュッ…
「ん?陽希…?」
あ、あたし抱きしめられてませんか?
「ちょっ、ちょっとどうしたの?」
「…ん」
「えっ?なに?」
「寒い…」
え?寒い?
「だ、大丈夫?」
陽希の嘘だとも気づかず心配するあたし。
陽希は、離れようとしない。
「ちょっと…暖房リビング入ってるから下行こっ?学校遅刻しちゃうし」
いつもより早起きだけど、もう7時すぎだし。
そろそろ下に行こうと促すあたしに陽希は、ただを捏ねるように
「もうちょい…」
という。
そんな陽希が可愛く思えてしばらくそのままでいた。
でも、兄弟で抱き合うなんて不思議だよね?
あたしも、今すごく不思議な気分。