マジ恋
「無理なんかじゃないよ…無理なんかちょっともしてない!」
「え? 華…?」
いきなり、胸の中に飛び込んだあたしに栗城は戸惑う。
自分でもなにをしているのかわからなくなっていた。
でも、あたしは
止まらなかった。
「好きなの、栗城が好きで好きで大好きで…先輩のことは、もう忘れた… ううん、栗城が忘れさせてくれたんだよ?」
そう、先輩のことはスッキリし過ぎてるくらい忘れている。
それは、全部栗城のおかげ。
「あたしね、最初は栗城のこと大っ嫌いだったの… 軽くて、なのにかっこよくて、毎回ちょっかい出してくるし… でも、今になってみると栗城のことその時から気になってたのかもしれない」