マジ恋
あたしは、知らず知らずに栗城に恋してた。
「栗城には、先輩に感じなかったモヤモヤとか女の子に話してほしくないとか思うの… だから、その度にあたしは栗城のこと好きなんだって思い知らされる」
先輩と付き合ってるときはこんなに苦しくなったり、悲しくなったり、しなかったよ。
この感情は、栗城にだけしかかんじないの。
「あたし、栗城が好き… でも、なかなか言えなかった。あたしにとって初めてのことで恥ずかしかったの。でも、もう栗城に悲しい顔してほしくない… 笑ってほしいよ…」
そう言い終わったと同時にギュッと抱きしめられた。
きつく、でも優しく。
あたしの鼻を栗城の匂いがくすぐって、暖かいキモチになった。
大好き、って思った。
あたしも、栗城に答えるように腕を背中に回した。