マジ恋



彼女がここまで言ってるんだから何か言いなさいよ。


困った顔して俯くなんて…


「もーいい!」



あたしは、そう言って教室から出ようとしたとき。

ガラガラ…



「おはよーございます。みなさーん席ついて!」



状況を知らない先生が、ハイテンションでそう言いながら教卓に立った。



「とりあえず、席つこう? …華ちゃん」



あたしは、友梨ちゃんに促され一旦席につくことになった。



前に座った栗城は振り返ることなく、黙って前を見つめている。



< 96 / 164 >

この作品をシェア

pagetop